結婚相談所を比較していると、「成婚率80%」「成婚率No.1」といった数字が並びます。そして気づくはずです。各社の成婚率、バラバラすぎないか?と。
この記事の結論
- 「成婚率80%」のような数字は、成婚の定義と分母の取り方でいくらでも変わります。
- 特に分母が本丸です。全会員か、活動中の会員か、退会者のみかで数字は何倍にも変動します。
- 見るべきは公表された成婚率ではなく、あなたの条件での対象会員数と、担当者の対応の具体性です。
10%台から80%台まで、同じ業界の数字とは思えない開き。これは誰かが噓をついているのではなく、計算式が各社バラバラだからです。業界の中の人間として、このカラクリを解説します。
カラクリ1:「成婚」の定義が違う
分子(成婚した人)の定義からして、各社で違います。
- 婚約・それに準ずる状態での退会──IBJの定義。最も厳格です
- 交際相手ができて退会──「恋人ができた」も成婚にカウントする定義。数字は当然大きくなります
- 「結婚を前提とした交際」での退会──中間的な定義。解釈の幅が広い
つまり「成婚率80%」の「成婚」が婚約なのか交際なのかで、意味がまるで違う。数字を見たら、まず定義を聞く。これが鉄則です。
カラクリ2:分母が違う(こちらが本丸)
さらに大きいのが分母の操作です。同じ「成婚100人」でも──
- 成婚退会者÷全退会者──「辞めた人のうち成婚で辞めた人」。途中退会が少なければ高く出ます。80%級の数字はたいていこの式です
- 成婚退会者÷全会員数──在籍者全体が分母。数字は小さく出ますが、実態に近い
- 期間の区切り方──「入会から1年以内の成婚率」のように期間を切ると、また違う数字になります
極端な話、10人が退会して8人が成婚退会なら「成婚率80%」。その裏で100人が活動停滞していても、この式には現れません。
では、何を見ればいいのか
成婚率の代わりに、無料相談で次の3つを聞いてください。数字の化粧が効かない質問です。
- 「私と同じ条件(年齢・性別)の方は、平均どのくらいの期間で成婚していますか?」──期間は定義操作がしにくい実務データです
- 「昨年、実際に何名が成婚退会しましたか?」──率ではなく実数。規模とセットで実態が見えます
- 「成婚の定義と、成婚料の発生条件を教えてください」──定義と料金が一致しているかで、誠実さが測れます
IBJの公表データの読み方
IBJは連盟全体の成婚データを毎年公表しており、お見合い数・成婚数の実数ベースで確認できます。個別の相談所の「盛った率」より、連盟全体の実数トレンドのほうが、市場の実態を知るには役立ちます。仕組みの詳細はIBJの解説記事でどうぞ。
実際の相場は京都・滋賀20社47プランの料金調査にまとめています。
正直に言うと、ことことの成婚率は「出せません」
開業からの歴史が浅い個人相談所が「成婚率◯%」を語るのは、分母が小さすぎて統計として不誠実だと考えています。代わりにお約束できるのは、成婚の定義はIBJ基準(婚約相当)のみ、成婚料はそのときだけ、活動データは毎月一緒に振り返るという運用の誠実さです。数字の化粧より、この透明性を選びました。
よくある質問
Q. 成婚率が高い相談所に入れば、自分も成婚しやすいですか?
相関はほぼありません。あなたの成婚を決めるのは、相談所の過去の率ではなく、あなたのプロフィールの質と活動量と伴走の質です。相談所の選び方の記事で見るべき基準をまとめています。
Q. 「成婚コンシェルジュが全員成婚させます」的な広告は信じていい?
広告表現と契約書面は別物です。書面に成果保証はあるか(まずありません)、中途解約の条件はどうか──判断は必ず書面ベースで。
Q. 数字が信用できないなら、何を信じて選べば?
無料相談での「具体性」です。あなたの条件での対象会員数、想定活動プラン、費用総額──具体で答える相談所は、運用も具体的です。精神論しか返ってこない相談所は、その逆です。
数字を見るときの実践チェックリスト
相談所の資料や広告で数字を見かけたら、次の項目を確認してください。
- □ 成婚の定義は?——婚約か、交際成立か
- □ 分母は何か?——全会員か、退会者か、特定期間の入会者か
- □ 集計期間はいつか?——直近1年か、創業以来の累計か
- □ 母数は何人か?——10人中8人と1,000人中800人では信頼度が違います
- □ 出典は自社調べか、連盟の公表データか
5項目すべてに即答できる相談所は、まず信頼できます。曖昧な回答が返ってきたら、その数字は判断材料から外してください。
成婚率より重視すべき3つの指標
1. 同条件の方の平均活動期間
「あなたと同じ年代・性別の方は、平均どのくらいで成婚していますか?」——期間は定義の操作がしにくく、実務データがないと答えられません。相談所の実力が最も出る質問です。
2. 担当者1人あたりの会員数
50名を超えると、一人ひとりへの伴走は薄くなります。大手で「放置された」というトラブルの多くは、この数字に起因します。
3. 直近1年の成婚実数
率ではなく実数を、規模とセットで聞いてください。小規模な相談所が「数名」と正直に答えるほうが、大きな率を掲げるより信用できます。
数字の裏にある構造:なぜ盛りたくなるのか
誤解のないよう補足すると、多くの相談所は嘘をついているわけではありません。業界に統一された算出基準が存在しないため、各社が自社に有利な定義を採用しているだけです。
だからこそ、比較する側が定義を揃えて聞く必要があります。「御社の成婚率の計算式を教えてください」——この一言で、話が一気に具体的になります。
よくある質問(追加)
連盟全体のデータはどこで見られますか?
IBJは連盟全体のお見合い数・成婚数などのデータを公表しています。個別相談所の率より、連盟全体の実数トレンドのほうが市場の実態を反映しています。
成婚率が公表されていない相談所は避けるべき?
いいえ。むしろ母数が小さい相談所が率を出すほうが不誠実です。当相談所も率は公表せず、定義と運用の透明性でお答えしています。
広告表現と契約書面は別物
数字の話と関連して、もうひとつ知っておいてほしいことがあります。広告やパンフレットに書かれた表現に、法的な拘束力はありません。あなたを守るのは契約書面です。
確認すべきは次の3点。
- サービス内容として書面に明記されているのは何か
- 中途解約の条件と精算方法
- クーリングオフの説明があるか(結婚相手紹介サービスは特定商取引法の対象です)
「成婚まで徹底サポート」といった表現がどれだけ力強くても、書面に具体的な記載がなければ、それは約束ではなく方針の説明です。当相談所の条件は特定商取引法に基づく表記に公開しています。
数字より確実な判断材料
結局のところ、入会前に確かめられる最も確実な材料は無料相談での対話の質です。あなたの話を聞く時間と営業トークの時間、どちらが長かったか。あなたの条件での具体的な数字を出してくれたか。デメリットや向き不向きを正直に言ったか。
この3つは、どんな成婚率よりも正確に、その相談所の運用を予測させてくれます。無料相談で聞くべき質問10選を持って、ぜひ複数社を比べてみてください。
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